【ゼロエミッション】
1992年に行われた地球サミットで採択されたアジェンダ21で大量資源消費社会から持続可能な社会への転換の必要性が強調されました。
それを踏まえて国連大学が1994年にゼロエミッション構想を創設しました。
自然界では、動植物ともに食物連鎖のメカニズムの中で、無駄になるものは何一つなく、もちろんゴミも出しません。
このメカニズムを産業界や社会生活において実現できないかという考えがゼロエミッションなのです。
ゼロエミッションは、まず生産工程から見直していこうとする考え方です。
リサイクルが生産・消費を止められないのとは違い、ゼロエミッションはどんな資源を使ってどんなものを作るか、から始まって、製品や副産物が廃棄物になるまでの工程を考えておくことが重要となります。
ゼロエミッションには、まず産業施設内でのゼロエミッションが挙げられます。
キリンビールが1998年に全ビール工場で廃棄物ゼロを達成しました。
次に工業団地内での複数企業によるゼロエミッション。
山梨県の国母工業団地、川崎市のゼロエミッション工業団地がその例です。
3つ目は、地域やコミュニティが取り組むゼロエミッションです。
ゼロエミッションは廃棄物を出さない対策として企業や地域が個々に行うことにも意義がありますが、さらに大きなネットワークで行えば、環境保全と共にさらなる新たな産業・雇用も発生し、地域社会の発展にもつながります。
地球温暖化を防止するための対策として、ゼロエミッションは環境と経済の両立を目指した大きなプロジェクトです。
日本国内だけでなく、全世界がこのコンセプトを取り入れることで、地球温暖化を防ぐことができるのです。
【ISO14000シリーズ】
地球温暖化など環境問題への対策に関心が高まり、企業も法令順守だけでなく、社会的責任として積極的な環境への対策が求められるようになっています。
このような動きの中で、国際標準化機構(ISO)が1996年に企業などの組織の環境面における経営のあり方に指針を与えるマネジメントの規格として、ISO14000シリーズを作りました。
ISOは1947年に設立された世界的な非政府間機構で、国際間の取引を円滑にするための国際規格を定めています。
この規格を取得することで国際取引に非常に有利となり、消費者にアピールできる利点もあります。
ISO1400シリーズには下記のようなものがあります。
・ISO14001(環境ISO)
環境マネジメントシステム(EMS)に関する審査登録の基準となる規格で、企業など組織が自主的にEMSを行うなめのシステムを設計し、その実行を宣言します。
Plan(計画)Do (実行)Check(点検)Action(見直し)のサイクルからなるプロセスを構築してそれを繰り返していきます。
第三者機関が審査認証する仕組みで、自主的な取組みを促すものです。
この規格を持っていないと仕事をしないという企業もあるため、中小企業にも普及しました。
また、自治体の取得も増加しています。
・ISO14004
環境マネジメントシステムの原則とシステム・支援技法の一般指針を与えるものです。
・ISO14010~12
環境監査の一般原則、環境マネジメントシステムの監査手順 、環境監査員のための資格基準。
EMSが14001の要求事項を満たしているか、適切に機能しているかを監査する。
・14020~25
環境ラベル(製品やサービスの環境に対する側面について、製品・包装ラベル・製品説明書・広告シンボルなどを通じ購入者に伝達するもの)
・ISO14031
環境パフォーマンス
・ISO14040
ライフ・サイクル・アセスメントを行うためのガイドライン
・ISO14050
EMSで使用されている用語を定義しています。
地球温暖化や環境問題への対策を国際的に進めるために、国際的なガイドラインは不可欠なものと言えるでしょう。